この本を読みました。
人を幸せにしている自覚がないので、『人を幸せにする』というキーワードに惹かれて読んでみた。
本書で伝えたいことは「あなたが言いたいことが相手の心に伝わる話かた」「感動を生みだすコミュニケーションのコツ」「人前で話すことが楽しくなる人間力の磨き方」とのこと。
読んでみたところ、一般人向けというよりは、どちらかというとセミナー講師、スピーカー向けといった感じを受けた。
ただ、もちろん、活かし方次第では一般人のコミュニケーション術としても応用できる部分もたくさんあったので、コミュニケーション力の強化に興味のある一般人も手に取ってみると良いだろう。
話力を磨くためには口先の話術だけでなく、人間力、感動を伝える力、美しい物を感じる感性、魅力を語る表現力、余韻の残し方なども重要とのこと。
それらの土台を作ることによって、印象に残る話をすることができ、聞き手と共感したり、聞き手を話に引きこませたり感動させることが出来るそうだ。
また、本書では『空気を読むのではなく、空気を自分で創る』、『役作りは、最初は嘘でいいんです』など、話力を上げるためのちょっとしたコツが散りばめられている。
最後のページに総まとめがあるので、その部分だけ何度も見直しても良いと思う。
スピーチで感動を与えたい人。コミュニケーション力を上げたい人。一読の価値ありです。
≪以下、影響を受けた点、共感した点などの一部を引用します。≫

小道具を使う時、手で表現するとき、できるだけ「手のひら」を相手に向けるのです。「手のひら」を見せるということは、「私はオープンです」という意思の表現なのです。

人を見て、嫌だと感じる部分は、自分にもあるその嫌な部分を、自分自身が嫌っているから嫌なのです。人を見て素晴らしいと思えるのは、その素晴らしい部分が自分にもあるから認識できるのです。自然や芸術を見て美しいと思えるのは、内面に美しさを感じる感性があるから認識で来るのです。

一対多のスピーチでも、一対一の会話でも、素敵な余韻がある人は、長く印象に残ります。優れたサービスを提供する人と出合った後に残るのも、温かい「余韻」です。

あなたがごく普通のことと思っていても、実は世の中には、そのノウハウを必要としている人がたくさんいる可能性が意外なほどあるのです。

つかみの極意は、「共感」でつなげて、「好奇心」でひっぱることです。

長所は、よく表現された個性。短所は、まだ表現されていない個性。

熱すぎる熱は、その時だけの非日常体験を提供しますが、温かな熱は、そのまま日常へ余熱として続いていくのです。
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