この本を読みました。
販売のテクニックや商売のちょっとしたコツなどのノウハウ本。
タイトル通りだが、販売やセールス、飲食業などの商売をしている人向けの本だ。
実用的だが簡単にできるものが多く、事業を始めたばかりの人から中級程度の人には、とても参考になると思う。
一つ一つのテクニックについて、あまり深掘りをしていないので、上級者には少し物足りなさを感じてしまうかもしれないが、ネタが多いのでいくつか販売のヒントを得ることができるだろう。
すぐにでも実践できるネタが多いので、本書を手元に置いておいてたまに眺めて刺激を受けるのも良いと思う。
売上をアップさせたい人。販売のノウハウを学びたい人。一読の価値ありです。
≪以下、影響を受けた点、共感した点などの一部を引用します。≫

生き物は、快楽を求める力よりもストレスから逃れようとする力の方が強いのです。ストレスをイメージさせるようなものからは何とか逃れたい。ですから「得」よりも「損」、「成功」よりも「失敗」に過敏に反応してしまうのです。ここで言いたいのは、損することが本当の得ではなく、損しないことこそが本当の得だということです。

通販なら、一般的な商品を大幅に安く売れば、それが「餌」になって、カタログの中からついでに何か別の物も買ってくれるはずです。大切なのは、商品単位で儲けることではなく、まずはあなたのお店のお客さんになってもらうことです。

悪い点を一つでもあげることで、その正直さが警戒心を解き、信用を築き始め、良さが引き立つのです。これがお客さんとの間に信頼を築くための基本的な原則です。

商品もお店も、何か一つ抜きん出たものが無いといけません。そもそも平均的というから良く聞こえますが、これは平均的に素晴らしいのではなく、平凡そのものを意味します。あれもこれもと中途半端に求めるのではなく、これという何か一つを作り上げたものや店。それが今の時代、お客さんが求める物なのです。

人は誰しも他人と比べて自分が優位であることを望みます。劣等感の中で生きていこうとなどと誰が願うでしょうか。ですからいい思いをしたいという優越感は、人に話さずにはいられない衝動をあなたの中に引き起こすのです。結果として、これらの体験談は本人にその意思がなくても自慢話として口から発せられることになります。そうです、人に自慢できるような体験というのは人の口を軽くするのです。そこであなたに紹介したいのは、誰かに自慢できるような体験をさせれば、口コミを誘発することができるという法則。商品やサービスを駆使して、人に自慢できるような体験をさせてあげるのです。

男性客に口コミ誘発を狙った仕掛けを施すよりも、その半分の努力を女性客に施すことで、十分な、またはそれ以上の結果が得られます。これは男女の習性の違いがあるからです。男女を比較すると、女性はおしゃべりが大好きで流行に敏感です。これに対して男性はあまりおしゃべり好きとは言えません。

ビジネスの世界にいると、どうしてもお金のことが頭から離れず、アイデアもお金のかかるものばかり出てくるものです。しかし、お金をかけなくても目の前のお客さんに何かをしてあげたいという思いさえ伝われば、喜んでもらえるのではないでしょうか。嘘のない誠意や気遣いはお客さんを喜ばせます。そして、そうした心遣いのあるお店は人気があります。
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