この本を読みました。
本書は、広告や宣伝を書いたり作ったりする人、いわゆるコピーライター向けの本。
しかし、コピーライティングは、広告や宣伝を書くのに役立つだけでなく、自己アピールする時、何かを売る時、口説く時、誘導する時など、活用できる範囲が広いので、是非身につけておきたいスキルの一つだと思い読んでみた。
よくテレビを見てると、意味のわからないCMが流れていたりするが、そんな時、俺ならここはこうするのにな~。なんて考えながら見てたりするが、本書を読んで、あ~、あれはそういった思惑があったのか~。と、理解できる点もあった。
それに、宣伝は単にインパクトや分かりやすさだけ狙ってもダメだということも理解できた。
私が本書で特に参考になったのは「流通力」。
言葉も物と同じで流通すること。また、流通するようなコピーを書くことの大切さが何より勉強になった。
流通させるための技も本書ではいくつか説明されていてとても実用的だ。
本書を読んで、ただダラダラと説明している自身のホームページも、根底から見直しが必要だと痛感させられた。
上手い文章が書けずに悩んでいる人。お店や会社の宣伝を考えている人。言葉に力がなく人から軽視されがちな人。一読の価値ありです。
≪以下、影響を受けた点、共感した点などの一部を引用します。≫

受け手は、「なんかいいよね」「なんかステキよね」と言い続けます。作り手は、「なぜいいのか。これこれこうだからじゃないか」と考え続けます。広告の世界でも、いい仕事をしている人は、やはり「なぜ」を考え続けている人です。

コピーは、自分と同じ価値観を持っている人たちに向けて書くだけではありません。時には自分とはまったく異なる価値観や正反対の意見の人たちに向けて、メッセージを発信することもあるわけです。

『週刊少年ジャンプ』などは、まわし読みされているせいで、実際の読者は発行部数の倍近くいると言われています。広告の場合も、物理的な"まわし読み"ではなくとも、会話の中で事実上の"まわし読み"をされることが理想なんですね。こうした「流通」を通じて、大きな影響力が生まれるわけです。

広告で大切なのは「その先への広がり」です。コピーの「短さ」は、その部分での、なによりの「武器」なのです。

昔の自分が感じた気持ちをきちんと覚えておくこともとても大切です。他の人の気持ちを分かってあげるのと同じように、昔の自分の気持ちを覚えておくことで、本当にたくさんの気持ちを自分の物にすることができます。
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