この本を読みました。
自分に自信を持っている人はどれくらいいるのだろうか。
この本を読んでみても、自分に自信を持っている人はほとんどいないだろうなと思った。
もちろん、私もその一人。
他人の優れた部分と、自分のダメな部分を比較して落ちこんでいないだろうか。
積み上げてきたものを、たった一度の失敗により、全て投げ出してしまっていないだろうか。
相手の小言に常にイライラして、攻撃的な態度になっていないだろうか。
自分より弱そうな人を見つけて、批判したりいじめてしまったりしていないだろうか。
自信のなさの原因は、『ありのままの自分を愛してもらえない』『過保護』『仲間外れ』『能力に合わないことをさせられる』『非現実的な期待をかけられる』など、たいてい子供時代につくられるが、大人になってからも、『拒絶される』『無視される』『軽蔑される』『騙される』『嘘をつかれる』『不当な避難や悪口の対象になる』などの経験により、自信を失ってしまうこともあるそうだ。
本書では、自信をなくす原因、自信が持てない理由、自信を持てない人の考え方、自信がある人の考え方、自信を持てるようになるためのワーク、いじめにあった時の対処法、などが具体的に書かれている。
私の場合は、特に、自信が持てない理由と自信を持てない人の考え方が参考になった。
『今度もし自分のことを非難していることに気づいたら、一番の親友(つまり自分)を傷つけているのだということを思い出しましょう。』の一文には心がグッときた。
自分に自信がない人。いつも自分を責めてしまう人。他人を責めてばかりの人。一読の価値ありです。
≪以下、影響を受けた点、共感した点などの一部を引用します。≫

ゆがんだ考え方や、大げさな予想をするのはやめましょう。そして、あまり自分に厳しくしないでください。すべてのことでエキスパートになるのは無理だということを受け入れるのです。

今度もし自分のことを非難していることに気づいたら、一番の親友(つまり自分)を傷つけているのだということを思い出しましょう。それはあなたがもっと尊敬しなければならない相手なのです。

評価と名のつくものはどれも「行動」に対するものであって、人間としての価値とは全く関係ありません。人は誰でもまずい決定やミスをします。しかし、だからと言って人間としての価値がなくなるわけではないのです。

いつでも完璧に出来るとは限らないことを認めるのです。常に完璧を求めることには余分なストレスや努力がつきものですが、それらがもたらすのはメリットよりも、デメリットの方が断然多いのです。完璧にしようと思いがちな仕事には、期限を付けるといいかもしれません。

失敗のせいで人から嫌われたり、尊敬されなくなったりすることもないのです。実のところ、もしあなたが失敗にうまく対処すれば、いっそう高い評価を得るでしょう。しかも、失敗は多くのことをもたらします。現状を活性化させ、新たな意識を誘発し、別の取り組み方を考え直す機会を与えるのです。

不安な気持ちは押し隠そうとするよりも、認めてしまった方がずっと楽なのです。しかも、友人たちからも肯定的な反応を受け取るでしょう。もし親友が恐れや不安について相談してきたら、自分はどう考えるだろう?彼らを嫌いになりますか?軽蔑しますか?いいえ。それよりも、こうした問題を自分と分かち合おうとしてくれたことを喜ぶのではないでしょうか?そして、彼らの助けになれることをとてもうれしく感じるのです。

人の記憶にはあまりありがたくない特性があります。数あるそこそこの成功よりも、たった一つの苦しい経験の方がずっと長く心に引っかかるのです。